主催者挨拶
稗田 昭人
一般財団法人 住宅改良開発公社
理事長
基調講演まちの価値向上の真ん中にある賃貸
まちの価値の向上は単に地価高騰を意味しない。現に、地価が高止まりする高級住宅地では、高い固定資産税、相続税と、地域の超高齢化に苦しんでいる。本当のまちの価値向上に資する賃貸住宅とは何かを探る。
大月 敏雄
東京大学大学院
工学系研究科建築学専攻 教授
1967年福岡県生。東京大学卒業後、同博士課程修了。博士(工学)。古い集合住宅の住みこなしや、アジアのスラムのまちづくり、戸建て住宅地のマネジメント、住宅政策を研究。主著に『町を住みこなす』(岩波新書)など。
あしたの賃貸レポート入居者ものがたり
住み替えとともに、住居費がどのように変化しているのか、賃貸住宅への入居者のさまざまな需要を具体例から解きほぐし、これからの自分らしく暮らせる賃貸住宅の役割を提案したい。
松本 眞理
一般財団法人住宅改良開発公社
住まい・まち研究所 所長
法政大学大学院経営学専攻修士課程修了。住宅金融支援機構にて主に賃貸住宅融資部門を担当。2018年より一般財団法人住宅改良開発公社住まい・まち研究所長。一級建築士、経営学修士、カラーコディネーター一級。
事例講演アンダンチ: ヤギと子供の声と、多様性に開かれた地域の縁側
「福祉」からの地域づくりを掲げた福祉複合施設「アンダンチ」の成り立ちや今後の展望を含めた取り組みとその効果についてお伝えします。
福井 大輔
株式会社未来企画
代表取締役
1983年宮城県塩釜市生まれ。早稲田大学スポーツ科学部スポーツ医科学科卒。 総合商社勤務を経て、2013年10月より現職。地域からのまちづくりを掲げ、多世代交流複合施設「アンダンチ」を2018年7月オープン。
事例講演尼崎市「REHUL」プロジェクトの挑戦と今・これから
「REHUL」~事業の仕組みと尼崎市が目指したもの
尼崎市では、建替え予定である市営住宅の募集を停止しており、空き家の増加と入居者の減少、それに伴う自治会の停滞化といった課題が生じたため、空き家を活用した「REHUL」事業を開始し、課題の解決に努めています。尼崎市から事業の仕組みや特徴などについてご紹介します。
秋岡 修司
尼崎市都市整備局
住宅部 住宅管理担当 課長
1993年尼崎市入庁。固定資産税の課税、市予算編成、市税滞納整理などの業務を担当。その後、資産税課長、放置自転車対策担当課長などを経て、2021年より現職。
居住支援の隙間の支援
2015年に地域の方からこども食堂の食材支援について相談を受ける。その食材支援をきっかけに、困難な立場にある方を支援されている諸団体との連携が広まり、地域からの要望も食の提供から住まいの提供に変化していく。そんな折、尼崎市住宅政策課様から建替え予定の市営住宅空き家活用のご提案をいただき、「REHUL」事業の取り組みに至る。
前田 裕保
生活協同組合コープこうべ
第1地区本部 本部長
1989年に灘神戸生協(現コープこうべ)へ入協。永らく宅配事業に関わったのち、2014年、超高齢社会に対応すべくプロジェクトチームに参画。その後、多様化する社会課題を地域諸団体と連携しながら課題解決につなげている。
事例講演「遠くのシンセキより、近くのタニン」
〜暮らしの選択肢を増やす“おせっかい”な不動産屋〜
「はっぴーの家ろっけん」を運営する株式会社Happyは、不動産事業(賃貸/売買/空き家活用等)を中心に、就労支援や介護・看護、アウトドア事業やサウナ事業など幅広い事業を行っている。「こんな場所があったらいいのに」という目の前の人の願いに応えていくことが、街全体を、豊かで楽しく暮らせる場所に変えていく、という取り組みをご紹介したい。
首藤 義敬
株式会社Happy
代表取締役
カオスクリエイター/週に200人が集う多世代型介護付きシェアハウスはっぴーの家/ダイバーシティなコミュニティデザインを自分の暮らしで実践中/事業内容はマタニティアートから葬儀まで。多世代の日常を創る不動産屋/週7サウナと将棋に没頭中。昼まで寝てたい意識低い系起業家代表。
質疑応答&クロストーク
視聴者のみなさまからお寄せいただいた質問に、講演者が生で回答させていただきます。